医療者向けセミナー
2019年2月12日
悪い施設見学も悪くない
評判の悪い施設見学で優越感に浸るものいいんじゃないの?という話です。

確かにお手本となる良い施設には学びや気づきがありますし、希望になる見学もあります。
でも、あまりにも自分の施設との差が激しいと『ウチには無理っす』『誰がやるんですか?』という困った現象が起こることもあります。

そんな時は、悪い施設を見学して優越感に浸るのはどうでしょうか。

自分の施設よりも悪いところを見ることで勇気づけられたり、『あんな施設はけしからん!』ということで、動機付けられることもあるのです。

例えば、
いまだに身体拘束や虐待を平然と行っている施設とか
ナースと介護職員の仲が悪い施設とか
ケアプランを作らないケアマネがいる施設とか
介護現場に顔を出さない相談員がいる施設とか
介護を知らない介護職員が多い施設とか
新人が定着しない介護施設とか
リーダーが育たない介護施設とか
施設長が何も決めない介護施設とか

要するに、人間関係が悪い、スキルが低い、組織管理が悪い施設ならどこでも勉強になります。

だいたいこういう施設は問題が問題にならないので、改善のアプローチが非常に難しいのです。
そこで生活している利用者さんはかわいそうですが、いろんな意味で勇気づけられます。

『あーウチのほうがまだまともだわー』とか『うちの利用者さんだけはもっと大事にしよう』とか。
アウシュビッツを見たバンクミケルセンが自国に帰ってノーマライゼーションを提唱するようなもんです。
アウシュビッツはフランクルの『人生における価値』、というものも生んでおります。
悪い状況の中から生まれるアイデアもあるものです。
良いものから学び、そこを目指すのもいいですが、悪いものを知り、そこから生まれる何かもあるんですよ。
ちなみに僕のスキルマトリクスは介護職員の愚痴から生み出されました。
ということで、レベルの低い施設を見学したらいろいろとアイデアが浮かぶんではないでしょうかね

うっしっし

知野吉和

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